硬膜外麻酔

手術などでの強い痛みが、術後の回復を悪くするのは人と犬猫においても同じです。

手術の時の痛みを予防するにはいくつか方法がありますが、硬膜外麻酔によるペインコントロールについてご説明します。

硬膜外麻酔法は、全身投与に比べ局所における強力な鎮痛効果が得られ、使用する鎮痛薬の量が非常に少なくすみます。

デメリットは、毛刈りを背中にしますので発毛遅延がみられることもあります。排尿不全が起こる可能性がありますが多くの場合は24時間以内に解決されます。ネコちゃんでは脊髄の終点に当たる可能性がありますので神経障害のリスクがあるので注意が必要です。

当院で硬膜外麻酔は、後肢の整形外科(パテラ、レッグペルテス、前十字靭帯、骨折)、会陰ヘルニア整復術、会陰尿道瘻設置術、後肢の断脚術などの強い痛みを引き起こす外科手術の際は必ず行うようにしています。避妊手術など腹部外科にも適応可能ですのでご相談ください。

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外科

空気圧縮装置の導入

昨年から稼働していますのでだいぶ前の話になりますが、手術室に空気圧縮装置の導入をしています。

最近は100%酸素を用いない麻酔管理について非常に注目が集まっています。これまでの当たり前であった100%酸素を流しながら麻酔管理をする方法ですが、無気肺など合併症を引き起こすことがわかってきました。

そこで当院は麻酔の安全性を高めるために酸素濃度を40%前後になるように調整し麻酔管理を行っています。

麻酔は家族の方も大変心配かとおもいますし、私も大変気を遣う分野であります。少しでも安全性を高められることには妥協することなくやっていきたいと思います。

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医療機械のご紹介

あけましておめでとうございます。

明けましておめでうございます。

今年もどうぞよろしくお願いします。

4日から診療開始しております。

昨日はお正月に普段食べなれていない物をもらった下痢嘔吐のワンちゃんの来院が多かったです。胃腸が強い子は何を食べても変わりないですが、おやつを含めた食生活の変化で胃腸症状を出してしまう子も多いのでご注意ください。

未分類

ご挨拶

本年の診療は先ほど終了しました。

当院をご利用いただきまして大変ありがとうございました。来年も皆様の大切なご家族の力になれるように、向上心を持って勤勉に努めたいと思います。

またスタッフの皆にもありがとうございました。診察・手術・入院・トリミングと力を合わせて頑張ってくれました。感謝しています。

来年もよろしくどうぞお願いします。良いお年をお迎えください。

三宅

ブログ

腹腔鏡下避妊手術のQ&A

当院では避妊手術の方法を開腹(一般的な方法)と腹腔鏡手術のどちらかで選んでもらっています。

腹腔鏡下避妊手術についてよく聞かれることにお答えします。

Q.2Kg以下のワンちゃんはできないと聞きました。

A.当院では小型犬のワンちゃんの手術実績が多く、1.5~2kg前後のワンちゃんの症例数が一番多いです。体重やサイズで手術できないとお断りしたことはありません。

この1年では 一番小さいサイズは、1.06kgのチワワちゃん、1.08kgのポメラニアンちゃんが小さかったです。反対に超大型犬は、セントバーナード犬の実績があります。

またネコちゃんも生後半年ぐらいですと2kg前後のことが多いですが、もちろんサイズに問題はございません。

Q.手術時間は長くなりますか?

A.当院での腹腔鏡下避妊手術の時間は30分とお伝えしています。

脂肪の少ないワンちゃんやネコちゃんですと20分前後で終わります。手術技術の向上と手術室の改良で時間短縮が可能となりました。さらなる進化を目指します。

Q.腹腔鏡手術は安全ですか?

A.すべての手術は十分な準備と十分な経験がないと行う資格がないと思っております。当院での腹腔鏡手術の結果、大きな問題を起こしたことはありません。開腹手術と比べておなかの中がよく見える方法です。剥離や切除後の微細な出血も見過ごしませんので、技術のある者が行えばより安全性は高いと思っております。

外科, 腹腔鏡手術

犬の重度歯周炎

重度の歯周炎で、臭いがひどく、痛みから口を触らせてくれません。歯槽膿漏。

子犬のころからの歯磨きや予防的歯科処置が重要です。

ただ抜くのではなく、鼻と瘻管形成していますので、きれいにして塞ぐような縫合処置が重要です。

*無麻酔で歯石を取るという医療行為は当院では行っておりません。怖くて、痛くて、意味がないからです。

歯科

犬の胆嚢炎と胆管肝炎

まだ若い小型犬のワンちゃんですが、胆嚢炎をおこし元気がなくなり、嘔吐の症状が落ち着きません。

ワンちゃんの胆嚢の病気は、一般的には中年齢以降の胆嚢粘液瘤、胆石や胆嚢炎が多いです。

診断にはエコー検査が有用ですが、治療の多くは胆嚢切除です。

小さい体で頑張ってくれました。

 

 

外科

仔猫のミルクボランティア

すでにご存知の方も多いかと思いますが、神戸市では身寄りのない犬猫の引き取り手を探し、殺処分を減らす活動を行なっています。

さらに昨年度から神戸市獣医師会が中心となって有志の獣医師会員の動物病院が、離乳前の仔猫の世話などをするミルクボランティアなどを行なっています。

離乳前は、数時間おきの哺乳やきめ細かい体調管理が必要なため、そのままでは一般の飼い主に譲渡できません。その間を繋ぐのがミルクボランティア活動です。

新たにねこちゃんを家族に迎えようと考えられている方は、神戸市動物愛護センターに連絡してみてはいかがでしょうか?当院で預かっている子もまだ2頭が決まっていません。

動物愛護センターから当院に来たときはへその緒がくっついていましたが、もうすぐ新しい飼い主さんのもとへ。ここまで育てるのは本当に大変で、仕事をしながらのお世話には本当に頭が下がります。ミルクボランティアの方は寝不足でしょうね。

ブログ

大型犬の胃拡張・胃捻転症候群

大型犬のワンちゃんのおなかが急に膨れて、気分が悪そうとのことで来院されました。

胃が時計回りにねじれてしまい、胃ガスがパンパンに溜まり急激に状態が悪化する恐ろしい状態です。

食後に興奮して吠えたり、走り回るなどや胸の深い犬種は注意が必要です。

状態の変化にすぐに気付いてくれた家族の方と診療終了後の手術を手伝ってくれたスタッフに感謝します。

 

消化器外科

猫の事故による口蓋裂など

野良ネコちゃんが、元気食欲がないとのことで来院されました。

顔に大きな外傷を受けています。おそらく車との接触でしょう。

口蓋裂(上あご(口の蓋)に亀裂が生じてしまう)や眼球にも外傷があって、このままでは食事ができません。

幸いネコちゃんを保護してくれた方の今後のサポートがありましたので頑張って手術を受けてもらいました。

外科, 歯科