去勢手術をしていない場合は、お尻の周りに肛門周囲腺腫という腫瘍ができやすいです。
(お尻の周りには、去勢の実施に関係なく肛門周囲腺癌・肛門嚢アポクリン腺癌など他の腫瘍もできます)
肛門周囲腺腫はアンドロゲンという男性ホルモンが関与しています。
治療には腫瘍の外科切除か、去勢手術だけでも小さくなり無くなることがあります。
お年をとってから外科手術をすることは難しいこともあります。
若いうちに去勢手術をすることはこの腫瘍を防ぐ予防にもなります。
おしりの上側に自壊した腫瘤がみえます。
去勢手術をしていない場合は、お尻の周りに肛門周囲腺腫という腫瘍ができやすいです。
(お尻の周りには、去勢の実施に関係なく肛門周囲腺癌・肛門嚢アポクリン腺癌など他の腫瘍もできます)
肛門周囲腺腫はアンドロゲンという男性ホルモンが関与しています。
治療には腫瘍の外科切除か、去勢手術だけでも小さくなり無くなることがあります。
お年をとってから外科手術をすることは難しいこともあります。
若いうちに去勢手術をすることはこの腫瘍を防ぐ予防にもなります。
おしりの上側に自壊した腫瘤がみえます。
今日は皮膚の腫瘍についてお話します。
先日あるワンちゃんの皮膚の腫瘍を手術しまして,
病理検査の結果が返って来ました。
この子の出来物は左後ろ足のヒザに近い部分の皮膚に最初は4センチ大のものでした。
家族の方のお話では1年~2年前ぐらいからあったと思うけど、大きくなっているし、舐めて出血しているとのことで来院されました。
この時には、出来物が何であるかの検査(細胞診)や手術についての簡単な説明をしましたが、
13歳という年齢から家族の方はあまり積極的な方法を望まれませんでした。
検査もとりあえずは『考えます』との事でした。
身体検査から心雑音が出てきているので、『手術を行うには心機能に心配がある』との事と
『出来物はこのまま無くなることもなく、徐々に大きくなり化膿したり出血することを繰り返すので十分に相談していきましょう』と話し合いました。
それから二ヶ月ほどして
やっぱり大きくなっているし(6センチ大)、出血もするし、
本人も気にして舐めるとのことで再度来院されました。
心雑音は6段階の4番目、細胞診検査では皮脂腺上皮種というものを疑い、
血液検査ではとくに異常は無く、胸部レントゲン検査では心拡大が認められました。
ですが、あまり手術時間が長くならなければ手術可能と判断しました。
家族の方とは、
・このままでは治らない。これからずっと出血・化膿を繰り返す。
・基本的には良性腫瘍だが、一部悪性腫瘍のように転移する可能性がある。
・心臓が悪いから全身麻酔をかけることは健常な子よりもリスクが高い。13歳だから手術が出来ないわけではない。
ということを何度か繰り返しお話しました。
このまま毎日包帯交換を繰り返していく本人の生活・家族の方の生活を思うと手術はベストですが、
リスクがあるので難しい選択だったと思います。
結果手術は無事に終わり、翌日には食事も普通にとることが出来ました。
病理検査の結果も細胞診と同じでありましたが、
転移を示唆するものはとりあえずは出ていませんでしたので良かったです。
皮膚の腫瘍は、例え良性であっても大きくなって出血したり、歩きにくくなったりなどが出てくることもあります。
小さいうちに手術をしたほうが早く、楽にすみます。
しかし今回のワンちゃんの様に年齢を重ねた子は、
何か病気を持っていることもあるので手術するにあたって注意が必要です。
今日はガンと闘っているワンちゃんについてお話します。
このワンちゃんは膀胱がんの移行上皮癌と闘っています。
膀胱にもガンが出来ます。
血尿の症状に気がついて来院されることが多いです。
膀胱の腫瘍は、悪性の上皮ガンである移行上皮癌が多いです。
診断時には転移があったり、手術で切除が無理な場所であったりとイヤな腫瘍のひとつであります。
超音波検査で膀胱内に出来物をみつけました。
がん治療の3本柱は手術、放射線療法、化学療法です。
この子は手術を行い、術後に3週間に1回の化学療法(抗がん剤)と2日に1回の飲み薬の治療を行っています。
術後約半年になりましたが、体重も落ちず食欲もあります。
大きな副作用もでてきていません。
今回の抗がん治療を終えたじぃちゃん。
お姉さんを待つ顔がなんともかわいい。
今日は『できもの』の検査についてお話します。
『できもの』は大きく分けると『腫瘍のできもの』・『炎症のできもの』に分けることが出来ます。
『腫瘍の出来物』はさらに良性・悪性に分けられます。
検査は『できもの』に細い針をさして、針の中に入った細胞を染色して顕微鏡で観察。
表面がこすれているような『できもの』には、ガラスにこすりつけ染色して細胞を観察。
これを細胞診といいます。
痛みも少なく、すぐ検査ができるのがメリットです。
具体的な診断名まで出せる腫瘍性疾患もありますが、わかりづらいものも出てきます。
わからないものはもう少し大きな材料で検査を行うために、つまようじくらいの針で組織を取ったり、切除して病理検査を行ったりします。
からだの表面(皮膚)にできる腫瘍は、わんちゃんで1番多く、ねこちゃんでも2番目に多いのです。
たとえ悪性であっても、早めに対応することで事なきを得ることもあります。
犬種・猫種・性別によってできやすい腫瘍にも違いがあります。
たとえば・・・
女の子はわきの下から股のところなどに乳腺腫瘍
ボクサー、ゴールデン、パグは肥満細胞腫になりやすい!
など、ほかにもたくさんの腫瘍があります。
写真はワンちゃんの前足にできた1センチにも満たない小さなしこりを細胞診しました。
これは肥満細胞という特徴的な細胞がみられるので、肥満細胞腫と診断されます。
わんちゃん・ねこちゃんの体に何か『できもの・しこり』を見つけられた場合は検査をしてあげましょう。
日頃から体のすみずみまで触ってあげてください。
スキンシップが、とても大事ですね!!