かゆい皮膚病

きょうは、とてもかゆい皮膚病はいくつかありますが、

疥癬(かいせん)の感染についてお話します。

疥癬は、ヒゼンダニが寄生して起こる病気です。

皮膚に発疹(ブツブツ)や激しいかゆみが生じる病気です。

わんちゃん・ねこちゃんどうしの感染だけではなく、わんちゃんから人へと感染することもあります。

下の写真の子はお耳を中心に体全体にブツブツと炎症をおこして、かゆみがひどい様子でした。

神戸セントラル動物病院通信

検査をすると疥癬の成虫、卵が出てきます。

これがでてきたら駆虫剤をつかって治療の開始です。

一回だけの検査では見つけにくいことも多いです。

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家族の方にお話を聞いてみると

このわんちゃんは、特別にかわった散歩コースに行っているわけでもないようでした。

手鞠と散歩にもいくところの周辺でした。

六甲山からもいろんな動物が降りてきますからどのように感染したのかは不明です。

家族の方も皮膚科には行かれていたようです。

通常、疥癬に関しては予防はしないので、生活環境を衛生的に保つように注意しましょう。

病気について

ねこちゃんの男の子に多い病気

ねこちゃんの男の子は、尿結石によっておしっこが出にくい・出ないという病気(下部尿路疾患)が多いです。

ペニスの先のほうで、結石の元の成分が固まって詰まります。

そうするとおしっこはしたくても、出せられない状態に。

・そのため、トイレに頻繁に行く。(うんちが出ない?と勘違いされることも)

・ペニスをなめる。(そんなとこ舐めてはダメと怒られる。←痛いから舐めてます)

・トイレに座る時間も長く、普段出さない声で鳴く。(とてもつらいからです、ご自分も栓をされているのを想像してみましょう。)

おしっこが出ない時間が長ければ、腎不全・膀胱炎・膀胱麻痺などで命に関わったり、障害が残ることもあります。

これから寒くなると増えていく病気でもあります。

定期的に尿検査をしてあげることで、兆候が無いかチェックしてあげましょう。

この病気はいま食べている食事と体質が関連していることが多いです。

食事についても注意してあげてください。

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これは血液ではありません。

長時間おしっこが出なかったことで、ひどい血尿になってしまったもの。合計150ccぐらいです。

病気について

皮膚病でのシャンプー療法

お昼の時間にスタッフみんなでシャンプー療法(薬浴)について理解を深めるためにセミナーをうけました。

皮膚の構造、皮膚病やシャンプーの成分の違いを理解し、皮膚疾患にあわせたシャンプーを選択するという内容でした。

知識の再確認として細かく説明していただき助かりました。

たとえば、ワンちゃんと人では表皮の厚さがだいぶ違います。(人の方が分厚いです)

ということは洗い方やシャンプーの選択の仕方は『人が使うもの』とは異なるということが想像しやすいかと思います。

当院では皮膚疾患におけるシャンプー療法を以前から重要視しています。

またトリミング時に皮膚疾患のある子には、獣医師がたくさん種類のあるシャンプーから選択しています。

洗い方やシャンプーの選択の仕方は、その子の・そのときの皮膚の様子が大事かなと普段から感じるところであります。

病気について

まだまだ熱中症にご注意ください。

朝夕はだいぶ涼しくなりましたが、

日中はまだまだ暑くなることがあります。

日陰の駐車場で車の窓を全開にしていても、外気温が30度の状態ではわずか10分で車内が40度近くに上昇することがわかったそうです。

先日とある大型店の駐車場に車を止めましたら

隣の車には家族の方を待つ不安そうなトイプードルさんがお留守番していました。

その子は大丈夫なのか気になりながら、私の方が先に店を後にしました。

車でのお留守番はさせないでください。

病気について

感染症は怖い

今日は、感染症の予防についてお話します。

ねこちゃんならば、混合ワクチン、ノミ・フィラリア予防、室内飼育

わんちゃんならば、混合ワクチン、狂犬病ワクチン、フィラリア予防、ノミ・マダニ予防

を当院では健康のためにお願いしています。

1番の願いは、病気にならないことです。

上にあげた予防していただきたいことには、感染をおこすと良い治療法がなく命にかかわるケースもあります。

苦しむのは、ねこちゃんやわんちゃんです。

『予防に勝る治療なし』

この言葉は、健康でいられる時には意識しません。

怖い感染症の治療をしているときに、私の場合は強く実感します。

ワクチンは接種することの副反応リスクがゼロではありません。

しかし、予防することで受けられるメリットを十分に理解する必要があるとおもいます。

まったく予防せずに感染した場合では、家族の方の受け取り方もかわってくるかと思います。

当院でのホテル・トリミングサービスのご利用には 1年以内に混合ワクチン・狂犬病ワクチン接種されていることと

フィラリア予防とノミ・マダニ予防(動物病院処方のお薬)をされていることが必要になります。

感染症をうつされないため、うつさないために必要なマナーです。

皆様の大切な子たちが集まる場所ですのでよろしくお願いいたします。

接種がお済でない方は、お気軽にご相談ください。

もうじきインフルエンザのワクチンが、人の間では接種されはじめるようですね。

感染した場合のリスクが高い方は、ワクチン接種の優先順位も高く設定されていますね。

わたしもワクチンが受けられるようであれば接種しに行きます。

『予防に勝る治療なし』ですね。

病気について

貧血/輸血

今日は貧血と輸血についてお話します。

一言で貧血といっても、原因は様々です。

身体検査から判断付くこともあれば、血液検査など検査を細かく行っても診断が出しにくい事もあります。

なにが疑わしいのかをしぼっていく過程で、

血液を染色液で染めて顕微鏡で観察する検査がとても大事になってきます。

たとえば溶血性貧血をおこすバベシア感染症は、

血液診だけで診断が下せることもありますが、診断が難しいときは遺伝子検査で確認がとれるようになってきました。

重度の貧血になっている場合は、輸血が必要になります。

しかし、動物医療には公な血液バンクに当たるものはありません。

多くの動物病院の先生は、何とか血液を工面するために自分の家の子にお願いしたりしているのが現状だとおもいます。

家の子の血液が適合検査に合わなければ走りまわったり協力しあったりしていますが、むずかしいことも多いです。

当院も手鞠ちゃんにお願いして、状態が悪い子に元気をわけてもらっています。

ただし、ドナー(提供者)の健康を考えて、頻繁に献血してもらうことはできません。

そして手鞠に輸血が必要になったらどうしよう・・・と考えてしまいます。

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病気について

歯周病にならないために

きょうは、歯周病についてお話します。

最近、重度歯周病の子たちの治療が続きました。

この治療には全身麻酔が伴います。

将来麻酔をかけないようにするには、日頃の歯みがきが大事です。

食事の後に歯みがきをしないで放置すると歯垢になります。

そして歯垢が歯石に変わるのはワンちゃんではたった3~5日しかかかりません。

当院で診させてもらっている子で、歯みがきをしてもらっている子をみるとうれしくなります。

歯石になってしまうと歯磨きではとれません。

しかしあきらめてしまうより、これ以上付かないようにするのも大事ですね。

口をさわることを嫌がったりする子もいます。

最初はお口を触る練習から始めたり、歯磨きガムやデンタルジェルをつけるだけなどいろいろ方法があります。

少しづつ、嫌がられないようにはじめてみませんか。 神戸セントラル動物病院通信

歯が真っ黒なもの(歯石)に覆われています。歯肉から出血もしています。

病気について