猫の膿胸

膿胸の原因はさまざまです。

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膿胸は、胸腔内に穴があき、そこからバイ菌が入って胸腔内に膿がたまることが原因で発症します。

ネコちゃん同士のケンカによるケガが引き金となるケースが多いため、ネコちゃんを外に出さないように室内飼いを行うことが膿胸の予防につながります。しかし異なる原因から膿胸になる可能性もあり、わかってはいないこともあります。

神戸セントラル動物病院通信 来院時には胸の中に100cc以上の膿がたまっていました。

胸の中が膿によって占められることで肺が膨らまないので、とっても苦しいのがわかります。

膿胸の治療は、針を刺して胸から膿を取り出します。

そして危険性はありますが慎重に麻酔をかけて胸の中にカテーテル(管)を入れて膿を抜けるようにしたり、生理食塩水などで胸腔内を洗浄します。同時に抗生物質の投与、点滴、酸素療法も行います。

神戸セントラル動物病院通信 早く楽になって退院できるよう入院治療をがんばって受けてるねこちゃんです。

病気について

肺炎

昨日は休診日でしたが、肺炎で入院していたわんちゃんが退院していかれました。

調子が悪いからと来院されたときには呼吸状態が悪く、衰弱していました。

今にも危ない状態でありましたが、昨日から食事を取ることができるようになり家族の方のご意向で退院となりました。

肺炎の原因になっている細菌やウィルスは、気道から体内に侵入しても抵抗力が低下していなければ感染症を起こしにくいものです。そのため身体の抵抗力が出来上がっていない子犬や、身体が弱ってきている高齢犬に発生しやすいようです。

また嘔吐しているような状態で気管に吐物が入ってしまうと誤えん性の肺炎を起こしてしまいます。

肺炎の治療では、細菌やウィルスなどの発病原因に適した抗生物質を投与する薬剤療法が行われます。症状に応じて咳止め薬や去痰剤を投与したりネブライザーなどの対処療法を行う場合があります。

そしてお薬とともにしんどいわんちゃんを楽にし、体力の回復に役立つのが酸素療法です。

酸素濃度、湿度、温度を管理できるICUの中にいると普通の入院室よりウンと楽になるのがわかりますマリオ

病気について

急性膵炎

きょうは急性膵炎という病気についておはなしします。

急性膵炎とは膵臓におこる急性の炎症で、膵臓の細胞がいたみ、悪い物質が他の内臓にも悪影響を及ぼしたりします。

激しい嘔吐やとても強い痛みがおこり、元気も食欲もなくなります。

急性膵炎の原因はさまざまありますが、脂っこいものを食べることナイフとフォークが原因の1つとなることもあります。

急性膵炎の治療の基本は、絶食による膵の安静、十分な輸液、呼吸・循環動態の維持、痛みの治療、感染症などの合併症の予防です。

本日、急性膵炎で入院していたわんちゃんが退院しました。

家族の方が『わんちゃんの性格が変わってしまったようだ』と面会時にいわれるほど具合が悪かったです。

そんな子が歩き出し、尻尾をふり出し、食事を取り始めてくれると、この子の元々の明るい性格わんわんが私にも分かりはじめました。

どうやら一緒に暮らしていない家族の方が、この子に揚げ物などを与えてしまうとのことでした。

喜ぶからやかわいそうだからなどの理由で変わったものをあげますと、一番困るのはわんちゃんなのです。

病気について

子宮の病気

今日は子宮に膿がたまる病気の子宮蓄膿症についてお話しします。

中年齢から起こることが多いですが、たま神戸セントラル動物病院通信に若い子でもこの病気になります。

・元気が無い。

・食欲がない。

・水をいっぱい飲む。

・おしっこをたくさんする。

・陰部から膿がでている。

・生理が長い。

・この間、生理がきたのにまた出血。

こんなことがある女の子であればすぐに病院にいきましょう。

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←画像は手術中のものです。血などがダメな方は見ないで下さい。

お腹の中ではじけてしまったら大変です。

この写真の子は小型犬です。

写真のように膿で膨れた子宮で、お腹がはれていました。

また家族の方は、お尻まわりが汚れていて病院に行くのでとシャンプーしてから来院されました。

とてもお心遣いはありがたいです。

しかし膿で汚れたお尻などを見ることで、診断まではやく到達することもあります。

便・尿・吐物など汚い話ですが、持ってきて頂き実際に見せてもらえると助かります。

是非気にせず、来院してください。

病気について

歯が痛い

食べたいけれど、歯が痛くて食べられないのであろう13歳の小型のわんちゃんが来院しました。

口の中を痛くて診せてくれません。

チラッとみると、ものすごい歯周炎で臭いもあります。

この子も心臓が悪く、簡単には全身麻酔をかけられそうにもありません。

しかし今後の事をよくご相談し、慎重に準備をおこなってから麻酔処置(歯石除去⇒抜歯⇒おくすりをつめて⇒縫合)となりました。

術後は痛みも消え、口の臭いもかなり無くなり喜んでいるようでしたしっぽフリフリ

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歯ぐきは炎症を起こし真っ赤で、奥歯は全体が大きな歯石でおおわれています。

心臓病の原因に歯周病もあげられています。

歯みがきで歯周病を防ぎましょう。

病気について

難産のときには

自分のわんちゃんが妊娠した場合は、かかりつけ医とよくコミュニケーションを取っておきましょう。

特に小型犬の場合ですね。

短頭種の場合は交配前からよく相談しておくべきです。

小型犬の場合は陣痛が弱いなどからうまく出産できないことが多いので、

帝王切開になる可能性を理解しておくべきです。一刻を争います。

産気づくのが、夜中・早朝など病院が開いていない時間帯に重なることも多いです。

夜間病院を調べておいたりすることも必要ですね。

かかりつけ医で休診日や夜間に対応してもらえるのか、

そうでないならどのよ神戸セントラル動物病院通信うにしておくべきなのかも含めて相談しておきましょう。

産まれたて。

帝王切開は母体と赤ちゃんの両方に配慮するため、大変ですが幸せな手術です。

病気について

おしっこ検査でわかること

お年を取ったわんちゃん・ねこちゃんで体調がわるいので血液検査をしてみると

腎臓病になっていることがあります。

特にねこちゃんで多いです。

腎臓は簡単に言うとおしっこを作っているところです。

体に不必要なものをまとめて捨てるという大事なことを担っています。

腎臓病になるとおしっこをまとめて捨てられなくなるので、うすく・量の多いおしっこしか作れなくなります。

色の薄いおしっこを大量にして、お水を良く飲むようになるのが腎臓病のひとつの症状です。

血液検査では腎臓の75%以上が悪くならないと検査してもわかりません。

そんなに悪くなる前に検出できる検査は、おしっこの検査です。

尿検査で尿比重(どれくらい濃いか薄いか)を調べることで早期発見につながります。

なので当院の健康診断には尿検査の項目が必ず入っています。

7歳以上の子は、シニアに入ってきます。

人の3ヶ月が1年に相当します。

10月のブログで聴診(心臓の音など)を定期的にさせてくださいとお願いしましたが、

尿検査も大事です。

3ヶ月に1回フルコースで健康診断するのは大変ですが、

3ヶ月に1回おしっこを取ってきていただき、身体検査で聴診するのは

そんなに大変ではありませんよね。

心臓と腎臓のチェックができて、早めに気づいてあげる事ができます。

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尿を入れる容器は病院で用意ができますので

お気軽におしゃってください。にゃーわんわん

病気について

おしりをこすっていたら

肛門嚢炎をおこしてしまいます。

肛門嚢にくさい分泌物が入っているのを知っている方も多いですが、

『それはいったい何?』という方もいらっしゃいます。

お尻の穴の脇に2ヶ所の袋がありまして、そこにくさい分泌物が入っています。

そこから少しづつ外に出ている場合は問題ありませんが、たまってくるとむず痒くなるようです。

袋に感染や炎症を起こして肛門嚢炎になり、皮膚が破けて穴が開くなど大変痛い思いをさせてしまうこともあります。

ねこちゃん、ワンちゃんでの肛門嚢破裂がつづいています。

お仲間にも肛門嚢炎の事をぜひお知らせください。

トリミングショップなどに定期的に出されている場合はおそらく大丈夫だと思いますが、たまりすぎていないか確認された方がよいでしょう。

病院に肛門嚢しぼりだけに来ていただいても大丈夫です。

だいたい1~2ヶ月おきにしぼっていればたまり過ぎることはないようですが、

まれに2週間ぐらいでパンパンになってしまう子もいます。 神戸セントラル動物病院通信

左側の肛門嚢が破裂しています。

痛いです。この子は食事をとれていないとの事でした。

病気について

歯みがきをしていますか?

お昼の時間に歯みがきについての院内セミナーをスタッフでうけました。

このブログでも何回か歯石、歯周病や歯みがきについてお話させて貰いました。

多くのわんちゃん、ねこちゃんの一番の楽しみは食事だとおもいます。

しかし、一瞬で食べ終わって、暇そうにしている子が多いのではないでしょうか?

そしてあまり使うことのない歯に歯垢がつき、歯石に変化してしまう流れになってしまっているようです。

歯石がつけば歯周病になってしまいます。

わんちゃん、ねこちゃんも歯みがきは大事です。

そしてさらに噛むという行為が多い方が歯垢が付きにくいようです。

唾液が歯垢を洗い流す効果があるようです。

デンタルガムも早食いしているようでは、意味がないです。

しかし、ひづめ・骨・牛皮など硬すぎるものを与えると歯がかけることがありますので注意が必要です。

歯みがきとあわせて、ほどよい硬さのデンタルガムを噛んでいる時間が長くなるように与えるのが

ポイントになります。

長いことクチャクチャしているのはとても楽しそうです。わんわん

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病気について

聴診は大事なんです。

わんちゃんの心臓病のなかで多いのが僧帽弁閉鎖不全症です。

心臓には4つ部屋がありますが、部屋と部屋を区切る扉(弁)のしまりが悪くなります。

その中の僧帽弁というものが厚くなり、閉まりにくくなることで心臓が大きくなる心臓病です。

高齢化とともに心臓の病気にかかるワンちゃんが増えています。

ワンちゃんが咳をしている場合は、人とは違いほとんどが風邪をひいたのではありません。

心臓が原因の咳をするようになっている場合は、すでに心臓は弱ってきています。

そのようになる前に、定期的な聴診をおこなっていると雑音に気づくことができます。

1年ぶりに聴診すると心雑音が強く出ているということもまれではありません。

わんちゃんは人のおおよそ5倍は早く年を取っていきます。

心臓の病気は初期症状に気づきにくいため、早期発見・早期治療が大切です。

中年齢に入りましたら、つめきり・肛門腺しぼりやトリミングで御来院の度に聴診させていただければと思います。

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超音波検査で弁の形態やカラードップラー(血液の流れを色で見る方法)を使うことで心臓のどこに異常があるかを詳しく知ることが出来ます。

心雑音がでてきている子の精密検査で有用な方法です。

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