聴診は大事なんです。

わんちゃんの心臓病のなかで多いのが僧帽弁閉鎖不全症です。

心臓には4つ部屋がありますが、部屋と部屋を区切る扉(弁)のしまりが悪くなります。

その中の僧帽弁というものが厚くなり、閉まりにくくなることで心臓が大きくなる心臓病です。

高齢化とともに心臓の病気にかかるワンちゃんが増えています。

ワンちゃんが咳をしている場合は、人とは違いほとんどが風邪をひいたのではありません。

心臓が原因の咳をするようになっている場合は、すでに心臓は弱ってきています。

そのようになる前に、定期的な聴診をおこなっていると雑音に気づくことができます。

1年ぶりに聴診すると心雑音が強く出ているということもまれではありません。

わんちゃんは人のおおよそ5倍は早く年を取っていきます。

心臓の病気は初期症状に気づきにくいため、早期発見・早期治療が大切です。

中年齢に入りましたら、つめきり・肛門腺しぼりやトリミングで御来院の度に聴診させていただければと思います。

神戸セントラル動物病院通信

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超音波検査で弁の形態やカラードップラー(血液の流れを色で見る方法)を使うことで心臓のどこに異常があるかを詳しく知ることが出来ます。

心雑音がでてきている子の精密検査で有用な方法です。

病気について

フィラリアの薬をお忘れなく。

日が落ちるのも早くなりましたね。

これだけ涼しくなりますと、フィラリアのお薬を飲ませ忘れてしまう方も増えてきます。

『涼しいから蚊もいないし・・まぁいっか』は危ないので駄目ですよ。

フィラリアのお薬は厳密には予防薬でなく感染したフィラリアを退治するものです。

蚊に刺された時に感染したものを1ヶ月後に薬をのむことで虫下ししています

当院では12月初旬に最後の予防薬を飲み終えるようお願いしています。しっぽフリフリ

(つまり11月初旬に蚊にさされたものを駆虫しています。)

詳しくは獣医師さんに聞いてください。

往診に向かう車内で流れていたラジオでは宇多田ひかるさんが

7ヶ所も蚊にさされたといってました。ヘッドフォン

予防が一番安心な感染症ですから最後までよろしくお願いします。 神戸セントラル動物病院通信

手鞠には毎月3日に飲ませてます。

病気について

高齢の男の子のわんちゃんで

去勢手術をしていない場合は、お尻の周りに肛門周囲腺腫という腫瘍ができやすいです。

(お尻の周りには、去勢の実施に関係なく肛門周囲腺癌・肛門嚢アポクリン腺癌など他の腫瘍もできます)

肛門周囲腺腫はアンドロゲンという男性ホルモンが関与しています。

治療には腫瘍の外科切除か、去勢手術だけでも小さくなり無くなることがあります。

お年をとってから外科手術をすることは難しいこともあります。

若いうちに去勢手術をすることはこの腫瘍を防ぐ予防にもなります。

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おしりの上側に自壊した腫瘤がみえます。

腫瘍

巻き爪

神戸セントラル動物病院通信  爪が伸びるとこのように巻いていきます。

 そして巻いて伸びた先には、肉球(パッド)があります。

 肉球に爪がささってしまい、食い込んで出血してから気づかれることも多いですううっ...

 

 多いのは、わんちゃんの狼爪(親指)、お年を取って爪とぎをしなくなったねこちゃんの爪ですね。

つめは定期的につめきりをしてあげないと血管が伸びてきますのであまり切れなくなります。

当院で定期的につめきりだけに来られる方もいらっしゃいます。一緒に肛門腺も絞ったりもできます。

ご自宅でのつめきりの際は、病院が開いている時間帯で、嫌がられないようにやってあげてください。

というのも勤務医時代に真夜中に!!深爪しすぎて、出血が止まらないという主訴で呼び出された記憶があります。

比較的大きめで血まみれの嫌がるわんちゃんを家族の方と大変な思いで止血処置しましたガクリ

よろしくおねがいします。

ブログ

ねこちゃんの落下事故

当院では、ねこちゃんの安全な生活のために室内飼育をお願いしています。

お外は怖いことが多いです。(交通事故・けんか・中毒・ウイルス感染症・・・・)

最近、室内飼育の子が外に出たがった??ためか、

高所から(マンションの4階、7階・・)の落下事故が続いています。

・肋骨を骨折してしまった子、

・口の中の軟口蓋が裂けてしまった子、

・落下防止の柵に落ちて全身の皮膚をたくさん切ってしまった子、

・外に出た後に、交通事故に遭い骨折した子

窓が開いていたり、網戸を突き破ったりなどで出て行ったようです。

こわいです、注意してみましょう。

病気について

かゆい皮膚病

きょうは、とてもかゆい皮膚病はいくつかありますが、

疥癬(かいせん)の感染についてお話します。

疥癬は、ヒゼンダニが寄生して起こる病気です。

皮膚に発疹(ブツブツ)や激しいかゆみが生じる病気です。

わんちゃん・ねこちゃんどうしの感染だけではなく、わんちゃんから人へと感染することもあります。

下の写真の子はお耳を中心に体全体にブツブツと炎症をおこして、かゆみがひどい様子でした。

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検査をすると疥癬の成虫、卵が出てきます。

これがでてきたら駆虫剤をつかって治療の開始です。

一回だけの検査では見つけにくいことも多いです。

神戸セントラル動物病院通信

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家族の方にお話を聞いてみると

このわんちゃんは、特別にかわった散歩コースに行っているわけでもないようでした。

手鞠と散歩にもいくところの周辺でした。

六甲山からもいろんな動物が降りてきますからどのように感染したのかは不明です。

家族の方も皮膚科には行かれていたようです。

通常、疥癬に関しては予防はしないので、生活環境を衛生的に保つように注意しましょう。

病気について

ねこちゃんの男の子に多い病気

ねこちゃんの男の子は、尿結石によっておしっこが出にくい・出ないという病気(下部尿路疾患)が多いです。

ペニスの先のほうで、結石の元の成分が固まって詰まります。

そうするとおしっこはしたくても、出せられない状態に。

・そのため、トイレに頻繁に行く。(うんちが出ない?と勘違いされることも)

・ペニスをなめる。(そんなとこ舐めてはダメと怒られる。←痛いから舐めてます)

・トイレに座る時間も長く、普段出さない声で鳴く。(とてもつらいからです、ご自分も栓をされているのを想像してみましょう。)

おしっこが出ない時間が長ければ、腎不全・膀胱炎・膀胱麻痺などで命に関わったり、障害が残ることもあります。

これから寒くなると増えていく病気でもあります。

定期的に尿検査をしてあげることで、兆候が無いかチェックしてあげましょう。

この病気はいま食べている食事と体質が関連していることが多いです。

食事についても注意してあげてください。

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これは血液ではありません。

長時間おしっこが出なかったことで、ひどい血尿になってしまったもの。合計150ccぐらいです。

病気について

皮膚病でのシャンプー療法

お昼の時間にスタッフみんなでシャンプー療法(薬浴)について理解を深めるためにセミナーをうけました。

皮膚の構造、皮膚病やシャンプーの成分の違いを理解し、皮膚疾患にあわせたシャンプーを選択するという内容でした。

知識の再確認として細かく説明していただき助かりました。

たとえば、ワンちゃんと人では表皮の厚さがだいぶ違います。(人の方が分厚いです)

ということは洗い方やシャンプーの選択の仕方は『人が使うもの』とは異なるということが想像しやすいかと思います。

当院では皮膚疾患におけるシャンプー療法を以前から重要視しています。

またトリミング時に皮膚疾患のある子には、獣医師がたくさん種類のあるシャンプーから選択しています。

洗い方やシャンプーの選択の仕方は、その子の・そのときの皮膚の様子が大事かなと普段から感じるところであります。

病気について

まだまだ熱中症にご注意ください。

朝夕はだいぶ涼しくなりましたが、

日中はまだまだ暑くなることがあります。

日陰の駐車場で車の窓を全開にしていても、外気温が30度の状態ではわずか10分で車内が40度近くに上昇することがわかったそうです。

先日とある大型店の駐車場に車を止めましたら

隣の車には家族の方を待つ不安そうなトイプードルさんがお留守番していました。

その子は大丈夫なのか気になりながら、私の方が先に店を後にしました。

車でのお留守番はさせないでください。

病気について

感染症は怖い

今日は、感染症の予防についてお話します。

ねこちゃんならば、混合ワクチン、ノミ・フィラリア予防、室内飼育

わんちゃんならば、混合ワクチン、狂犬病ワクチン、フィラリア予防、ノミ・マダニ予防

を当院では健康のためにお願いしています。

1番の願いは、病気にならないことです。

上にあげた予防していただきたいことには、感染をおこすと良い治療法がなく命にかかわるケースもあります。

苦しむのは、ねこちゃんやわんちゃんです。

『予防に勝る治療なし』

この言葉は、健康でいられる時には意識しません。

怖い感染症の治療をしているときに、私の場合は強く実感します。

ワクチンは接種することの副反応リスクがゼロではありません。

しかし、予防することで受けられるメリットを十分に理解する必要があるとおもいます。

まったく予防せずに感染した場合では、家族の方の受け取り方もかわってくるかと思います。

当院でのホテル・トリミングサービスのご利用には 1年以内に混合ワクチン・狂犬病ワクチン接種されていることと

フィラリア予防とノミ・マダニ予防(動物病院処方のお薬)をされていることが必要になります。

感染症をうつされないため、うつさないために必要なマナーです。

皆様の大切な子たちが集まる場所ですのでよろしくお願いいたします。

接種がお済でない方は、お気軽にご相談ください。

もうじきインフルエンザのワクチンが、人の間では接種されはじめるようですね。

感染した場合のリスクが高い方は、ワクチン接種の優先順位も高く設定されていますね。

わたしもワクチンが受けられるようであれば接種しに行きます。

『予防に勝る治療なし』ですね。

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