ワンちゃんやネコちゃんにタマネギを食べさせるとタマネギ中毒という病気になることはよく知られています。
しかしタマネギ中毒について誤解されている方もいらっしゃるようです。
先日も『すき焼きのネギを食べてしまった。先生、下痢するだけでしょ?』と電話で聞かれました。
タマネギ中毒は、タマネギ、ネギに含まれる酸化成分によって赤血球が傷害され、貧血を発症する病気です。
写真の→部分が赤血球が変形したハインツ小体というものです。
これができると赤血球は破壊されやすくなってしまいます。
食べてすぐに発症するわけではないです。一番ひどく症状が出るのは数日経ってからです。
赤血球が大量に溶血を起こし、貧血になります。
貧血になると、全身の細胞に十分な酸素を届けることが出来なくなります。ひどい場合は色々な臓器が障害を受けます。
みんな全ての子がタマネギ中毒を起こすかはわかりません。少しだけ食べてもダメな子もいれば、かなり食べても大丈夫な子もいるようです。
事前に大丈夫かどうかを知る方法はありません。
食べた直後であれば、どのようにするべきか獣医師さんに診てもらいましょう。
時間が経ってしまった場合は、貧血は起こっていないのかチェックしてもらいましょう。